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月山(1984m)羽黒口 テレマークスキー
2011年 5月 3日

月山北面は、広大・長大なコースが魅力だ。南側から車とリフトを使って登り北面を滑走すると楽だが、これだと車の回収などが面倒だ。にもかかわらず、北側からスキーで往復した記録は少ない。月山高原ラインの除雪が入っていないこの時期、ルート集では2泊3日コースとして紹介されていて、長い距離と標高差が敬遠されるようだが、それでもと日帰りで挑戦してみた。自力で登った結果、充実した山行になった。おまけに、珍しい光学現象を見ることもできた。
【山域】 東北中部部     地図(クリックで拡大) →
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【日時】 2011年 5月 3日
【コース】 北月山荘 - 鶴巻池 - 三角峰 - 弥陀ヶ原 - 月山 - (往路往復) - 北月山荘
【メンバー】 単独
【天気】 晴れのち曇り時々晴れ

                    --- 1206m峰手前にて。左奥が弥陀ヶ原 ---


今日は長丁場だ。まだ暗いが4時に北月山荘を出発。鶴巻池のキャンプ場を横切り、細い喬木と潅木がうるさい尾根に取り付く。
例年のゴールデンウイークはもう雪が残っていないことが多いようだが、今年はまだ残雪が多い。過去にここを滑った人の記録を参考に、そのときのアメダスの積雪をチェック、今年の積雪推移から今日の積雪を予想して、いけると判断してきたのだが、予想は当たったようだ。
出発時は快晴だったが、高積雲や巻層雲が出てきて、太陽がなかなか顔を出してくれない。積雪は朝方の低温で硬くなっているので、日差しで緩んでくれないと帰りの滑降が大変だ。

三角峰の二重山稜を過ぎると、潅木は無くなってぶなの広い林間となる。さらに登って983m峰の不思議な地形を超え、さらにひと登りで1150m付近まで行くと、樹林は無くなって広い景色が広がる。鳥海山が遠く雲の上に浮かんでいるが、春霞なのか、残念ながらはっきりとは見えない。

05月03日09時 500HPa高層天気図(クリックで拡大)

弥陀ヶ原8時半着。この時点で、今日の成功を確信した(実はちょっと自信が無かった)。
このあたりからガチガチに凍った雪面となり、緩斜面でもシールが効かないため、しばらくスキーアイゼンを使う。やがて日が差すようになり、次第に雪面が緩んできた。笹薮や露岩帯を迂回したり無理やり歩いたりでちょっと難儀するが、たいしたことはない。いくつかの小ピークは、左(東)側を巻いて進む。

気圧の尾根は通り過ぎようとしていて、日本海北部には寒気が近づいているが、今日いっぱい天気は持つだろうか。

          --- 左:幻日環(上)と内暈(下)、右:環水平アーク ---


頂上の少し手前で、不思議な大気光象を見た。幻日環と、環水平アーク(水平虹)だ。
完全な輪になっている幻日環は珍しい。内暈(22度ハロ、かさ)と知恵の輪のように繋がっている。太陽高度の具合で、幻日環と内暈とがほぼ同じ大きさだ(太陽高度が64度なので幻日環の半径は26度、内暈は22度)。
一方、環水平アークは月山の頂上方向を飾って、とても鮮やかで美しい。これほど鮮やかではっきりしたのはなかなか見られない。
幻日環や環水平アークはいろいろな条件がそろわないと見られないが、そのひとつの条件として、上層の氷晶の落下過程において、6角面が水平(側面が垂直)になって揃っている、つまり、上層の風が弱くて安定していることを示している。したがって、天気は悪くはならないだろう。
内暈は逆に氷晶の向きがばらばらな場合に起こるが、層が異なっているのだろう。これは天気の悪化を示すことが多いが、この後南や南東方向からちぎれた積雲が飛んでくるようでなければ、大丈夫だ。
幻日環はしばらくすると消えたが、環水平アークは2時間位続いた。

--- 弥陀ヶ原 ---                    


頂上には12時少し前に到着。予想よりかなり早く着いたのでのんびりする。ここまでは当然誰にも会わなかったが、頂上には南側から往復して付近で楽しむ人がたくさんいた。

下りでは、尾根筋を外して、オモワシ原など、東面寄りを滑った。雪が切れていて登りで難儀した場所も、難なく巻くことができた。鳥海山に向かって、延々と滑る。気持ちいい。弥陀ヶ原の広大な斜面も独り占めだ。

             --- もうすぐ北月山荘。三角峰の上部にて ---


広大な景色を見ながら延々と続く無木立斜面の滑走もやがて終わり、樹林帯に入ると景色は見えなくなるものの、斜面に変化のある楽しい滑降はまだまだ続く。
途中、983m峰と鶴巻池の先とで少し登り返しがあったが、頂上から2時間もかからずに北月山荘へ帰着。充実したスキーツアーだった。


予報士Fun