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白馬・旭岳(2867m)東面テレマークスキー
2016年 5月15日

旭岳東面の急斜面を滑降。
【山域】 北アルプス・後立山 山域     地図(クリックで拡大) →
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【日時】 2016年 5月15日
【コース】 猿倉 - 白馬大雪渓・小雪渓 - 旭岳 - 柳又谷2555m - 白馬大雪渓・小雪渓 - 猿倉
【メンバー】 単独
【天気】 晴れのち時々曇り

05月15日09時 地上天気図(クリックで拡大)  

5時過ぎに猿倉出発。少し巻雲があるが、よく晴れている。今年は雪が少ないので、雪がすっかり消えた砂防林道を終点まで歩き、更に登山道をしばらく歩いて、白馬尻の200m手前でやっとスキーを履く。天気が良く風も弱いため雪が緩んで、村営頂上宿舎直下で雪が切れるまでクトーも使わずにスキーで登れた。

高層天気図では東・北日本に沿って気圧の尾根がしっかりしているが、地上天気図を見ると、高気圧の中心がオホーツク海寄りとなっている。このような時は、東北・関東の太平洋沿岸から冷湿な北東風(所謂やませ)が入り、平野部が低い雲に覆われることが多い。長野県まで影響が及ぶことは少ないが、湿度が高くなることは考慮しておく必要がある。
今回の場合、低層よりもむしろ中層を流れ、平野部はあまり曇らなかった一方、内陸まで湿度の多い空気が入り込んだ。
実際、高気圧に覆われている割にはスカッと晴れず、遠望が利かない。雲がまとわりついている山も多い。また、午後にはガスが湧く様になった。

--- 旭岳山頂と滑った斜面 ---


旭岳南面の残雪は少なかったので回り込んで登る必要があったが、東面の雪はまだ多い。南北に細長い山頂の南側から雪庇を避けて斜面にドロップ。露岩の下までの斜度は平均で45度、最大は50度以上だろうか。雪が適度に緩んでいたので、出てしまえばそれほど緊張しなかった。
下部中央の露岩とシュルンドをうまくかわせずモタモタしてしまったが、右に逃げることなく中央部を滑り降り、その後は余韻を楽しみながら柳又谷のカール底まで滑る。

--- 主稜線から旭岳東面のシュプールを振り返る
   左上のピークに立っている数人も、これから滑るようだ ---



シールを付けて主稜線まで上り返し。雪が切れている部分は歩き、宿舎直下から滑降。小雪渓は快適だったが、大雪渓中部では落石を踏むことが多かった。


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