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宝永山(御殿場口)テレマークスキー
2016年11月26日

2日前の寒気と南岸低気圧で、11月としては珍しい良い雪が積もった。宝永山直下は雪付きが悪く頂上は踏めず。滑降途中、濃いガスで難儀。太郎坊の駐車場まで雪はつながっていた。
【山域】 富士     地図(クリックで拡大) →
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【日時】 2016年11月26日
【コース】 太郎坊洞門 - 御殿場口新5合目 - 宝永山直下 - 太郎坊洞門
【メンバー】 単独
【天気】 快晴、中腹以下はのち曇り

--- 富士頂上と宝永山 (1650m付近から) ---


2日前、南岸低気圧が通過、同時にこの時期としてはかなり低温の寒気が南下してきた。東京都心では11月としては54年ぶりの積雪。東北地方の山ではまだ積雪は少ないが、富士山にはよい雪が積もったのではと、シーズンを待ち切れず出かけた。
太郎坊から上はすでに通行止め、駐車場に入るのにも道路を除雪した雪が積み上げられていて難儀。
6時に出発、初めてのコースなので無難に道路を歩く。新5合目への途中で日の出を見る。
5合目からも、ツボ足のトレースがあったので、シールを張らずスキーを担いだまま登った。

11月26日09時 地上天気図(クリックで拡大)  

移動性高気圧に覆われ、快晴だ。風も弱く、温かい。
宝永山直下は雪付きが悪かったので、そこで登高終了。それにしてもばてた。

--- このまま雲海の上を行けそう。実際はガスの中の苦行 ---


上部の雪面はやや硬かったので、慎重に滑降。
先程まで下界がよく見えていたのに、急に山中湖方面から厚みを増してきた雲海に覆われるようになった。2050m付近から濃いガスの中となる。前は見えないし、雪面の凹凸もわからなくて、怖いし気持ち悪い。さらに雪質も悪くて、大変な苦労をした。

11月26日09時 850HPa高層天気図(クリックで拡大)  

地上天気図で移動性高気圧に覆われているとは言っても、すでに背面側となっており、南から湿った空気が入りやすくなっている。日本海には、黄海上空のトラフに対応して小さな低気圧ができた。
総観場としては気圧の尾根だが、850HPa高層天気図をよく見ると、東北地方から東海地方にかけ小さな寒気がある。他の高度の天気図ではこれは見られないため、ちょうどこの高度にだけ雲が発生したようだ。

1750m付近でガスが晴れてきた。ちょうど雪質も良くなり、右側の広い溝に入ると、さらに気持ちよく滑れるようになった。新5合目には寄らず、登山道を駐車場まで滑って降りた。


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