悪天の中、奮起して登頂。中部は気持ち良い滑降。
02月26日09時 地上天気図(クリックで拡大)
地上天気図を見ると、弱い冬型気圧配置。西から高気圧が張り出しつつあり、冬型ながらも等圧線の間隔が広くなっていて、そう悪い天気ではなさそうに見えるが・・・。
--- 1308mへ登る広い尾根を振り返る。まだ天気は悪くない ---
もともとゆっくり起きるつもりだったが、思った以上に寝坊してしまい、6時40分スタート。山麓では小雪だが、周囲の山は雲がかかって見えない。電話中継所のある小ピークへの急斜面で一汗かき、細いが緩い尾根を伝った後、1308mピークへの広い斜面へ。硬い雪の上に新雪が少し積もった状態で、登りにくい。1308mピークは、南西側を巻いて鞍部へ。
ブナの疎林の広い尾根は気持ちが良い。だが、1550m付近から上では天気が悪くなり、視程が短くなる。しばらく登ってさてどうしたものかと思案していたら、上から1人下りてきた。聞けば頂上まで行ったという。もうやめようかと思っていたところだったがこれは良い刺激になり、しばらく頑張ることにした。視界がほとんど無くなることもるが、体感的に厳しい状況ではない。視界の無い中を登って滑っても気持ちのいいものではないが、やっぱり頂上にこだわるべきだろう。
02月26日09時 700hPa高層天気図(クリックで拡大)
地上天気図ではオホーツク海の低気圧から短い寒冷前線が延びている。その先、関東付近の等圧線がへこんでいることから、天気図に描かれてはいない前線の延長部分が通過して、一時的に冬型気圧配置が強まったようだ。高層天気図を見ると、前線後面の上空には寒気が南下しており、そのことを裏付けている。また、日本海中南部から会越にかけてJPCZがあって、局所的に降雪をもたらしている。
おかげで、1500m以上では降雪が強くなっており、ガスも出て視程が悪い状況となっている。長野北部など、ちょっと外れれば良い天気なのに残念だ。
頂上手前で樹林がなくなるとほとんど何も見えず、まるで方向がわからない。足元の登り傾斜方向を頼りに登っていくと、オオシラビソの灌木があってそこが頂上だった。
--- 2階建ての三岩岳避難小屋。積雪深5m位か? ---
シールをはがし、登ってきた方角にそろそろと滑る。しばらく降りると樹林が朧に見えるようになり安心できたが、突然のギャップが見えづらかったりしてまだ滑りやすくはない。
2階の屋根まで雪に埋もれた避難小屋を過ぎると、やっと滑りやすくなった。天気は次第に回復しており、下りの尾根も見えるようになってきたので、浅いパウダーだが思いっきり楽しんで滑れる。
---1400m付近での滑降 ---
1308mピーク手前の鞍部までの下りは、最高に気持ちよかった。
鞍部からピークを巻いて、南東の広い尾根の滑降を楽しんだが、少し下ると、硬い雪の上に新雪が乗った、登りでも難儀した雪質になって面白くない。
この先の細尾根のアップダウンも嫌って、沢の源頭へ向かう。上部は楽しかったが、標高の低い場所では早く天気が回復したためすでに雪が腐り始めており、ちょっと残念。寝坊して出発が遅れたことが悔やまれる。でも、尾根を行くよりはずっと早く下れた。