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乗鞍岳(3025.6m)テレマークスキー
2017年 5月21日

多くの人が入る人気の山だが、南面・西面は静か。その滑降を満喫。
【山域】 乗鞍
【日時】 2017年 5月21日
【コース】 三本滝レストハウス - カモシカゲレンデ上部 - 剣ヶ峰と大日岳の鞍部 - 剣ヶ峰 - 大日岳 - 南面(神立ノ尾根上部)滑降・登り返し - 権現池 - 西面滑降・登り返し - 肩ノ小屋 - カモシカゲレンデ上部 - 三本滝レストハウス
【メンバー】 単独
【天気】 快晴のち時々曇り


--- 剣ヶ峰と大日岳の鞍部 ---


4時50分、三本滝の駐車場を出発。ゲレンデにはすでに雪はなく、ツアーコース入口の急斜面の上まで、スキーを担いで登る。
今シーズンの降雪は例年並みだったが雪解けは早いようだ。今日は特に気温が高く、生暖かい南西風が吹き降ろしてくる。夜間天気がよかったが今朝は冷え込まず、早朝にもかかわらず雪は硬くない。
位ヶ原からはコースを左に逸れて前川本谷の源頭部に下り、剣ヶ峰と高天原との鞍部を目指す。尾根上は雪がなく、少しスキーを担いで今度は岳谷(ここもいずれ下まで滑ってみたい)の源頭部に下り、剣ヶ峰と大日岳の鞍部まで登る。
剣ヶ峰へは雪がなかったので、ここにスキーをデポして頂上往復。大日岳へはスキーで登れた。

--- 南面・神立ノ尾根上部と、御嶽山 ---


大日岳頂上でシールを剥がし、南面の神立ノ尾根の上部を滑る。楽しい滑降だったが、樹林帯直前まで滑ると決めていたので、2270m地点まで下りてしまった。
ここから標高差700m弱を登り返し。最後はかなりへばった。

05月21日09時 500hPa高層天気図(クリックで拡大)


地上天気図では、本州南東方海上の高気圧に覆われている。この高気圧は海洋性ではなく、大陸生まれが移動したもの。したがって、大陸でカンカンに温められ、高温で乾燥している。
上層は巻雲、中層には大きな積雲が発生、時々曇るようになってきた。高気圧の中にあって風が弱いため、一度日が陰ると雲がなかなかどいてくれない。気温が高く暑い今日の場合はちょうど良いけど。
雲の動きから、高層は南南西の風、中層は弱い東風とわかる。高層天気図を見ると、サハリン付近は強いゾーナル(東西流)となっており、寒気が南下するのをさえぎっている。その南側では流れが弱く、また大きく蛇行している。本州付近は優勢なリッジ。但し、東シナ海には弱い寒冷渦があって、西から上空に寒気が流入してきそうだが、それほど強いものではない。この上層寒気と日射による低層の昇温とがあいまって、さらに山間部では地形の影響もあって大気はやや不安定。ただし空気が乾燥しているので、酷い天気にはならないだろう。
と考えていたら、南方から遠雷。

--- 権現池 ---


火口まで上がり、屏風岳の横から権現池に滑り降りる。雪で覆われた火口湖を歩き、西側鞍部から外へ。そのまま西面を2590mまで滑り、ここから登り返し。もっと下まで滑る予定だったが、疲れていたことと、遠雷が聞こえていたことから、ここで止めておいた。
朝日岳と摩利支天との鞍部へと続く谷を登ったが、疲れていたので時間がかかった。肩ノ小屋の横でシールを剥がし、今日最後の滑降。今日は沢山の人が入山したと思われるが、時刻が遅かったため、広大な位ヶ原にはすでに人影はなかった。


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