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キリンテ沢テレマークスキー
2018年 1月13日

ポーラーローのおかげで局所的に穏やかな天気になった。20年前から気になっていた、上ノ沢南西の斜面を滑降。
【山域】 南会津山域
【日時】 2018年 1月13日
【コース】 キリンテ - 1754mピーク - 1723.6m三角点 - 上ノ沢 - 1770mピーク - キリンテ沢 - キリンテ
【メンバー】 単独
【天気】 晴れ、夕方から雪


01月13日09時 地上天気図(クリックで拡大)


先週は山雪型の冬型気圧配置だったが、今週の数日間は里雪型。強い寒気が南下し、北陸から九州まで日本海側の平野部では大雪となった。
山雪型の場合、深い気圧の谷が日本の東にあり、南北に走る等圧線が密に並ぶ。強い北西の季節風が特徴。日本海北部や北日本に寒気があるが、北陸上空の寒気はやや弱く、平野部では積雲が高層まで発達しない。日本海で湿気を供給された北西季節風は山地に当たり強制的に上昇、積雲が発達して山間部に大量の降雪をもたらす。
一方、里雪型では、寒冷渦などによって日本海中南部上空に寒気が滞留、日本海沿岸に小型の低気圧が発生したり気圧の谷ができたりして等圧線が袋状になり、等圧線は北西-南東方向になる。等圧線の間隔は広い。上空には強い寒気があって大気の状態が不安定なので、日本海で暖湿気を供給された空気は自然に上昇し対流混合層が上空まで発達、積雲が北陸地方上陸前に5〜6kmの高さまで発達して平野部に多くの降雪をもたらす。等圧線の状態により、風向は西よりで風速も弱いため、地形性の上昇は限定的。

今朝の檜枝岐は、-17℃まで下がった。かなりの寒気が入っているようだ。
天気図を見ると、能登の西に小さな低気圧がある。上空の寒気によって発生するポーラーロー(極低気圧)で、小粒でもピリリと辛い。既に里雪型の冬型気圧配置はピークを過ぎているが、日本海沿岸ではまだかなりの降雪となっているようだ。一方、ここ南会津では、このポーラーローのおかげで局所的に気圧の尾根となっていて、予想外のラッキーな好天となった。とはいっても、疑似好天とまではいわないが、午後には下り坂になると思われる。

--- 1410m付近 ---


キリンテ沢を少し登り、左の尾根に上がる。この時期としてはめずらしい穏やかな天気で、しばらく里雪型だったため新雪は浅く、お気楽ハイキング。
1754mピークで右折、1770mピークでシールをはがし、1723.6m三角点から上ノ沢への広い斜面に飛び込む。この斜面は以前から気になっていた。ぶなの巨木の疎林で北東向き、予想通りの素晴らしい斜面を堪能。
1770mピークまで登り返し、キリンテ沢を滑る。これも楽しかった。


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