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奥秩父スピードハイク
2018年 6月17日

コースタイム19時間半、累積標高差は登下降各3100mの周回コースを日帰り。天気にも恵まれ、充実した山行。
【山域】 奥秩父
【日時】 2018年 6月17日
【コース】 西沢渓谷入口 - 甲武信ヶ岳 - 国師ヶ岳 - 北奥千丈岳 - ゴトメキ- 黒金山 - 西沢渓谷入口
【メンバー】 単独
【天気】 快晴のち曇り


--- 甲武信ヶ岳から今日後半のコースを見る。右が北奥千丈岳、左の三角が黒金山。
左奥遠くに富士山。雲海の運頂高度は1900m〜2000m位か ---


近年徐々に、コースタイム通りに歩くのがきつくなってきた。また、長時間行動も辛くなってきていた。なので、こんなことをやるようになるとは、はまってしまうとは思ってもみなかったのに、このところスピードハイクが楽しい。今回は特に長距離日帰りにチャレンジして、奥秩父主稜線で唯一歩いていなかった部分を繋げてみようと思う。

昨日は1日雨だったが、夜半過ぎには止んだ。西沢渓谷入口の駐車場を、4時ちょうどに出発。
甲武信小屋まで一気に上がり、水を補給。甲武信ヶ岳頂上からは、雲海に浮かぶ富士山が青空に映えて美しい。

04月30日09時 地上天気図(クリックで拡大)

気圧の谷は去り雨は止んで、オホーツク海高気圧が東日本から関東へ張り出して来た。梅雨前線を南へ押し下げているが、その代わりに、冷たく湿った北東気流を下層に送り込んでいる。
この寒気は下層に留まるため、脊梁山脈を越えられない。また、関東平野から笹子峠を越えて甲府盆地に流れこむ量も少ないはずだが、昨日の雨で湿気が残っているため下層の雲が広がっているのだろうか。
06月17日09時 衛星赤外画像
06月17日09時 衛星可視画像

2種類の衛星画像を比べると、同時に撮影されたものだがずいぶん様子が異なる
可視画像では、東北の東半分から関東平野にはっきりした雲が映っているが、赤外画像では、この部分は暗いグレーになっている。これらから、厚い雲が低層に広がり、高層は晴れていることがわかる。また、東北の脊梁山脈や関東山地から西へ越えられていないこともわかりやすい。
甲府盆地付近は、赤外画像では暗いグレーの雲がまばらにかかり、可視画像では雲は見られないから、高層は晴れ、低層の雲も笹子峠でほぼ止められて厚くはなさそうだ。

--- 北奥千丈岳。低層の雲はちりぢりになってきたが、
西南方から上空に雲が出てくる気配あり ---


国師ヶ岳まではアップダウンが多くて疲れたが、頂上で少し休憩すれば回復。これまでの長い樹林帯から、明るく景色の良い稜線に出たことも一因だろうか。
北奥千丈岳からは、またずっと樹林帯。倒木がひどくコースを見失いそうな場所が何ヶ所かあった。ゴトメキの東側を下る途中、岩がごろごろしている間をゴトゴトと水が流れているところがあった。ここで水が得られたのはラッキーだった。
笹が美しいオオダオを過ぎたら、黒金山へ最後の登り。台風から変わった四国沖の低気圧が東進して暖湿気を送り込むせいだろうか、上空にも雲が広がってきた。
黒金山の後いくつかの小さいアップダウンを過ぎると、西沢へと急降下。疲れてきた足にこれはきつかった。

今日は良く歩き疲れたがとても充実した山行となり、自信もついた。また、これで奥秩父山地の山行は、奥多摩駅から瑞牆山までつながったことになる。



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